絞り製品を企画から商品化まで一貫して行う “提案できる” 鳴海絞りの総合メーカーです。
有松鳴海絞りについて

伝統

約400年前の慶長13年(1608)尾張藩の奨励を受けて有松の地を開拓し移り住んだ「絞り開祖竹田庄九郎」が、慶長15年(1610)年名古屋城築の折、豊後(大分県)から来た人夫から絞り染めを知り、当時国内有数の産地であった知多の木綿に付加価値をつけようと絞りを施して手拭い(豆しぼり) をつくり、新しい絞りの技法九九染(くくりぞめ)を考案。 街道を行く旅人の土産として絞りの手ぬぐいや浴衣などを売ったことが、有松鳴海絞りのルーツとされています。
昭和50年には、通商産業(現経済産業)大臣より伝統的工芸「有松・鳴海絞」として指定を受けています。
有松・鳴海絞の特徴は、その技法の多さにあります。鹿の子絞り、巻き上げ絞り、蜘蛛入り柳絞り、三浦絞り、嵐絞り、桶絞り、筋絞り、板締め絞り、縫絞りなどその数は100種類以上です。豊富な技法と手縫いの技が多種多様なデザインを生み出します。
先人たちの考え出した道具を使って一粒一粒を丹念に絞り上げるため、同じ柄でも絞る人の力加減で柄が微妙に違ってくるのも魅力の一つです。
すべてが匠の技による1点1点の手作り商品です。
熟練の職人による匠の技で、絞りから染色まで丁寧に仕事をしております。
また、デザインから型作り・絞り・染め・湯のし等、商品化まで一貫して自社生産しておりますので、品質・納品管理まで安心してお任せいただけます。

絞り染めとは

「絞り」とは、生地を糸で強く括ることにより表現される技法であり、全加工工程が手作業によるものです。
手で括ることにより、一点一点形状は違います。
緻密な手作業によって表現されますので、同じ柄の出方は2つとありません。
これこそが「絞り」が価値ある逸品である所以なのです。
そしてその括った絞りを染めることで柄を表現する加工を「絞り染め」といいます。
熟練の職人が匠の技を駆使して染色を施しとておりますので、一点一点表情の違う、味わいのある仕上がりになっています。

生地に対して立体的に絞りを施すことにより、絞っていない部分には必然的にしわが発生します。
その状態での生地に手作業で染料をかけることにより、 絞りのない無地場にも筋や濃淡などの独特の効果が出てきます。
これこそプリントではない「絞り染め」だからこそ成せる技なのです。
絞りの部分は絞りを際立たせる染料が施され、 更に絞りのないところまでも表情が生まれるのが「絞り染め」の真髄といえましょう。